壁の向こうに広がる世界 少女の空想を美しくえがいた絵本
引っ越しをしてきた少女が、あたらしいお家で「おとなりさん」について考えをめぐらせます。そばにいるのに、かすかな声や、足音、パタンと閉まるドアの音がきこえてくるばかりで、なんだかとらえどころがないおとなりさん―—。
わたしの へやの てんじょうは だれかの ゆかだし、
わたしの ゆかは だれかの てんじょう。
もし、かべを つきぬけて てを のばせれば、
ほんとうに だれかに さわれるかも。
その だれかは、あたらしい おとなりさん!
想像と夢と現実が入り混じった世界が、最初、色彩をおさえて描かれ、少女の世界がひらいていくにつれ、絵もまたあざやかに色づいていきます。
カーシャ・デニセビッチ 作
/ おがわひとみ 訳
- カテゴリ
- 絵本
- シリーズ名
- ISBN
- 9784566080966
- 税込定価
- 1,760 円
- 発売日
- 2024年02月
ご購入は、全国の書店、またはネット書店よりご購入ください。
※書店によっては、在庫の無い場合や取扱いの無い場合がございます。あらかじめご了承ください。
著者プロフィール
カーシャ・デニセビッチ
絵本作家。モスクワに生まれ。バルセロナ在住。雑誌編集や翻訳の仕事を経験したのち、イタリアに移り住み、イラストを学ぶ。はじめての絵本である本書『おとなりの だれかさん』NEIGHBORSで、ボローニャ・ラガッツィ賞の作家の第一作が対象となるオペラプリマの部、2021年度の最優秀賞を受賞。
おがわひとみ
英米の絵本を中心に翻訳家として活躍。おもな翻訳絵本に『わすれられない おくりもの』『だめよ、デイビッド!』 『おじいちゃんの ゆめの しま』『ぼく、いいたい ことが あるの』(すべて評論社)など多数。
担当編集者より
「もしかして、もしかして」とどんどん広がる空想。だれもが覚えのある、ワクワクするような、少しこわいようなあの感覚を、思い出させてくれる絵本です。「どんなひとだろう」とずっと考えていた「おとなりさん」との出会いが少女の心にもたらす変化が「色」によって、静かに美しく描かれています。
受賞・選定
ボローニャ・ラガッツィ賞オペラプリマの部2021年度最優秀賞