くるみが育ち、めぐる季節と命。おじいちゃんが教えてくれた大切なこと。
ある朝目をさますと、ベッドのわきのテーブルにくるみがひとつ。おじいちゃんがくるみにまつわる物語を聞かせてくれます。小さいカバンとポケットにくるみ。おじいちゃんはそれだけを持ち、海を渡ってきたのです。
「ちいさな わかぎを にわの、ゆたかな ちゃいろい つちにうえかえた」
「このおうち? このおにわ?」
「みに いくかい?」
おじいちゃんはくるみの育て方を少しづつ教えてくれます。けれど、くるみが育っていくにつれて、おじいちゃんはだんだんとゆっくりになっていって――。
「すばらしい ことが おきるには、じかんが かかる。たとえ、じぶんが みられなくても かならず おきるんだよ」
アミ=ジョーン・パケット 作
/ フェリシタ・サラ 絵
/ ひさやまたいち 訳
- カテゴリ
- 絵本
- シリーズ名
- ISBN
- 9784566080935
- 税込定価
- 1,760 円
- 発売日
- 2023年09月
ご購入は、全国の書店、またはネット書店よりご購入ください。
※書店によっては、在庫の無い場合や取扱いの無い場合がございます。あらかじめご了承ください。
著者プロフィール
アミ=ジョーン・パケット
アメリカの作家。ボストン近郊在住。2009年に絵本The Tiptoe Guide to Tracking Fairiesを発表し、執筆活動をはじめる。その後は、冒険小説The Train of Lost Things、ノンフィクションのTwo Truths and a Lieシリーズなど、子どもに向けて、さまざまなジャンルの本を発表している。
フェリシタ・サラ
絵本作家。ローマ在住。イタリアとオーストラリアで育つ。西オーストラリア大学を卒業後イタリアに移住し、独学でイラストを学ぶ。『怪物があらわれた夜』(光村教育図書)で、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞。そのほかにも、『せかいでさいしょのポテトチップス』(BL出版)、『ドラゴンのお医者さん』(岩崎書店)、『あるけ! ねがいをこめて』(フレーベル館)、絵と文の両方を手がけた『ライラックどおりのおひるごはん』(BL出版)『木に なろう!』(評論社)が日本で紹介されている。
ひさやまたいち
翻訳家。英米の絵本や物語の翻訳を手がける。おもな絵本の翻訳に『ずーっと ずっと だいすきだよ』『グラファロ―もりで いちばん つよいのは?―』『きぼう』『ごきげんななめな おさるさん』『木に なろう!』(すべて評論社)などがある。
担当編集者より
「すばらしい ことが おきるには、じかんが かかる。たとえ、じぶんが みられなくても かならず おきるんだよ」というおじいちゃんの言葉が胸に響きました。木からもいだくるみの実から芽が出て、木に育つように、わたしたちもめぐる命の一部なんだと感じさせてくれます。